otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

這い上がるチカラ

追分の冬のいいところはこの青空。地上はほぼ白に覆われていて、樹がその白い地面から突っ立ってますが、その木をたどってくとその枝先に青い空が見えます。
地上ではいろいろなことがあるけれど、青い空はその多くの憂いを吸い上げてくれる気がします。

ピアソラのCDを聴いていたら、急にこの音楽に合わせた高橋大輔さんのキレのあるフィギュアのステップをまた見てみたくなりました。
曲は♪Adios Nonino :アディオス・ノニーノ で「サヨナラお父さん」というタイトル。人との別れが作らせた曲には、どこか這い上がる力が秘められているように感じます。
エリック・クラプトンの曲もそうですし。

白い雪はというと、その青い空が濁った雪雲に覆われて、そこからガンガン降ってくる。地面に積もって、しばらくはこの太陽の光を反射せて光り、やがて埃や塵を着けて汚れ、融けてやせて地面にしみこみ、地上から姿を消してしまう。雪の出番がなくなると、枝から、地面から緑が噴き出してくるというこのサイクルこそ、まさに時計。この季節のめぐりがなければ、とうてい這い上がることもできないなと。
ここ数日、ちょっと気温も緩んで、日の光の力を感じることができました。でもまだまだ寒さは続くに違いないけれど、「春は来る」というおまじないの言葉があるから大丈夫。
きょうも雪の中の日々です。