otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

静かに暮れゆく中で

正月を家族で迎える準備に追われている私を、外食に連れ出してくれた連れ合い。
私への配慮もさることながら、実のところそうしたいらしい。
かつて、関西で年末年始を過ごしていた頃は、帰省すると必ず食べるのはお好み焼きにたこ焼きとうどんだった。
お好み焼き文化圏で育った彼は、どうしてもその習慣が抜けないらしい。
というわけで、このあたりではあまりポピュラーな食べ物ではないお好み焼きを、わざわざ佐久まで食べに行ってきたのです。
一日中台所にいた私には幸いでした。

道中ちょうど日暮れの時間帯。
西の山の稜線が赤く染まって、群青色の雲一つない空がどんどん朱色のラインを峰の向こうに押しやって、やがて紺色の空が完全制覇。
車のヘッドライトがやたらに眩しい時間。
冬の空気の透明感をココでも感じます。

目を空に転じれば。今日は宵の口から星がよく見えました。
また高峰温泉(2000mあたり)の灯りが、星のように闇の空中に浮いて見えました。

そんな暮れも押し迫った中、都会ならば、それなりの年の瀬の雰囲気があるでしょうが、田舎ではあまり感じられません。
役所も終わってちまたは帰省ラッシュの最中、さすがに今夜はパチンコ屋の広大な駐車場はがらがらです。
一方スーパーマーケットは大変な混みようでした。

テレビで、吉永小百合さんが、「ずっと戦後であってほしい」と言っていたのがとても印象的で、本当にそうです。
自然界も人間界も今まで想像もつかないような惨事が起きた悲しい2015年でした。新しい年がそれをもっと過激にするようなことがないように、穏やかな年であって欲しいと願わずにはおられません。

私ごとですが、初めての家族4人での年越しです。おっと、4人と一匹です。
昨今、主婦業をさぼり気味の私には、もう一大事ですが、帰省する我々を準備万端で迎えてくれていた亡き両親のありがたみを今さらながらかみ締めて、力不足ながらもこの機会を楽しみたいと思います。今度は我々が子供たちに正月の準備をしてやる立場となりました。
そんな新米実家にしてみれば、今日も寒いながらも晴天で、地面はドライで助かります。

平和な年の瀬に感謝です。

水盤の水で水浴びをしているエナガ軍団のみなさん

皆様、佳いお年をお迎えください。