otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

雪が覆うもの

大雪の可能性と言われつつ、週末の積雪の合計は今朝の段階では20cm位だったような。

今までだったら、降りやんでからまとめて雪かきをしていたのですが、何しろ3年前の反省があるので、最近はこまめに雪かきをしています。10cmに満たないと雪かきもぐんと楽なのです。気温が下がっているので、雪も軽いですし。

そして今日の夕刻、ふと見るとじゃんじゃん降っているではありませんか。
今夜も降るという予報にいつの間にか変っていて、松本市場から戻った番頭氏と月曜日のお決まりの外食地:追分の「炎」さんのしゃぶしゃぶの食べ放題へ出かけるあたり(18:30)は、まさにそのピークで、雪でみるみるうちにフロントガラスが埋まっていきました。飲食店内に車の雪かきブラシを持って入店したくらいです。都会ではこんなことは考えられないでしょう?

炎さんのしゃぶしゃぶは何しろそのだしが美味い!あくがあまり出ないのが不思議です。このだしに秘訣があると思っています。自宅ではなかなかこうはいかない。すっかりしゃぶしゃぶを堪能して、車の雪を雪かきブラシで掻いてから、雪道をのろのろと帰宅。
まだ宵の口でも林道を走る車ももうまばらです。

出かける前に一応雪かきをしておいたのですが、寝る前にももう一度掻いておくことに。
明日の朝がちょっと怖いです。朝出かける用件がないのが幸いです。

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実は悲しいお知らせがあります。
14日の夜10:30頃に出火し、追分宿中央の「寿美や」さんが焼失してしまいました。
よりにもよってこの冬一番の寒い晩でした。
原因は知らされていませんが、母屋からの出火ということで、工芸店に燃え移り、他家への延焼は免れましたが、母屋とお店は全焼してしまいました。
出火当時おばさんは在宅しておられ、自ら火事に気付かれて無事脱出されたのです。もし就寝されていたらと思うと、よくぞ気づかれましたが、どんなに怖い思いをされたことでしょう。
消防団が招集され、消防車も駆け付けたものの、火の勢いは止められず、一時火の粉はささくらさんまで飛んだということです。
雪が積もっていたので、火の粉から燃え広がることはなかったのは幸いでした。

追分宿で長年商いを続けてこられた寿美やさん。酒屋が大きくなり、昭和50年代はスーパー寿美やとして、このあたりの保養所や別荘の生活になくてはならない存在でした。スーパーマーケットを閉めてからも土産物や青物などを隣に建てた工芸店のほうで扱い、息子さんがホームバザールという雑貨店を群馬や長野で手広くやられながらも、追分の店はおばさんの店で、オリジナルのジャムなども人気でした。
ここ数年はお嫁さんが商売を引き継いで、頑張っておられました。12月から冬季休業中でした。


この雪がその焼け跡の無残な姿をしばし隠し、関係者の方々の魂を鎮めることに役に立つならば、雪よ今はふればいいと。
そして、雪の上に足跡がつく日もくるかもしれない、新たな季節もきっと廻ってくるにちがいない。

いつの日か再建されることをひそかに希望していますし、支援できることがあれば、是非とも応援させていただきたいと思っています。

音もたてず、しんしんとしんしんと雪が降っている晩です。