otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

羊飼いの★

今朝もすっきり冷えています。正確にはそのようです。

昨日が-10℃、今日も同じだと天気予報で言っていました。
放射冷却でもう少し下がったかなという感じです。目分量では。

空っぽの餌箱がちらりと窓外に見えるけれど、ごめんよ、室内がもう少し暖まったら、玄関のドアを開けるとしよう。
そのときに、寒暖計も観てみます。


今朝はスケジュール帖が白紙なのですが、こういう日に限って目が早く覚めるので、蒲団の中で枕元に置いてあった本を読んでいました。
串田孫一の文章は、どちらかというと私にとっては目覚めの文章。なぜなら「そうなんだ!」とガッテンすることが多くて、寝しなには読めないからです。

というわけで、今朝のガッテンは「羊飼いの星」。

夕方まで店で仕事をして、暮れてゆく頃に店の裏口から外に出ると、群青の西と北の空がそこには広がっています。
その時に目に入る光り輝くのは金星。
なにしろばっちりと空は澄んでいるので、金星の光は際だっています。

その星の名を「羊飼いの星」と呼ぶということを、本の中から串田孫一が見つけたのは、1945年戦争末期の頃だったそうな。
30歳の彼にとって、この一点の記述はその後の彼の長い人生の中でどれほど意味をもつだろうか?と思うと、いてもたってもいられなくなって、こうやって朝から日記を書いているのです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

自宅に戻り車から降りると周りは林なので、空は頭上にしか見えません。
見上げると、晴れた日の宵ならば満天の星空です。
もう星が見えすぎて、はーっと息を吐くばかり。
羊飼いの星はもうどこにあるかわからなくなっています。

一番星を羊飼いの星と呼ぶことを知り、仕事終わりに暮れなずむ空を見上げる楽しみができました。
・・・・・・・・・・・・・・・・・


さて、ブログを書いているうちに火が完全に付いたと見みえ、ストーブの薪のはぜる音が聞こえてきました。
窓外からは、催促の声が聞こえてきます。

さてさて冬の一日がはじまります。
朝読書でした。


串田孫一 緑の色鉛筆 (STANDARD BOOKS)

串田孫一 緑の色鉛筆 (STANDARD BOOKS)