otobokecat’s blog

たまに本を読む猫

河合隼雄氏を悼む

温厚な氏の風貌に助けられて、また児童文学との接点からも、河合隼雄氏は高尚な世界をぐいっと万人に近づけた功労者だと思う。私がもっとも唸ったのが『猫だましい』だった。この本は当店の棚には必ずおいてある。
新聞の片隅に記事が出ていて知ったのだ。記事が案外小さいので驚いたが、信州では新聞もテレビもあまり見ないので、おそらく見逃していたのだろう。
明日香村の高松塚古墳の一件が心労になられていたのではないだろうか?
大役大任をいろいろ引き受けられていたが、雲の上ではなく、むしろ巷で辻説法のごとく、ひとりひとりに語っていただきたかったと思う。
ご冥福をお祈りいたします。

猫だましい (新潮文庫)

猫だましい (新潮文庫)

 
猫だましい

猫だましい